花が咲く。
今はまだ蕾。

 

君の肉を苗床にして、君の血を吸い上げて、花は咲く。
世界の花が。

 

その花は君が望んだような、白く、甘く、穢れなきものではないけれど、それでも花は咲く。
僕は、君から受け継いだ如雨露で、その花に君の想いを注ぐ。

 

優しくあれと。
幸せであれと。

 

時々、無性にその花を引き千切りたくなるけれど。
でも堪える。

 

これは世界の花。
君の肉を苗床にして、君の血を吸い上げて、君の想いが注がれた。

 

君が咲かせた。
君の花だから。

 

 

 

 

 

僕は花護り。
君の花を汚すものは全て斬ろう。